女の履歴書―愛・富・美への飛翔 細木 数子

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女の履歴書―愛・富・美への飛翔
細木 数子
廣済堂出版 刊
発売日 1988-04



自叙伝というより自伝的小説 2004-11-07
今や押しも押されもせぬ占い界の大物となった細木が、50歳を機にそれまで
の半生、すなわち実業家時代のことを振り返った本。副題の「愛・富・美へ
の飛翔」は、今までがそうであったというよりはむしろ、これからそうあり
たいという願望と決意をあらわしたものである。そこに描かれている彼女の
半生は、決して華々しい出来事ばかりではなく、むしろ、ドロドロとした闇
の社会を生き抜いてきたというほうが正解だ。
前書きによると、内容の一部には、今も生存する当事者への配慮のため、意
図的にフィクションが織り込まれているという。そして文体も、「私は」と
いう一人称ではなく、「数子は」という三人称で統一されている。だからこ
の本は、「自叙伝」や「履歴書」ではなくむしろ、「自伝的小説」と呼ぶべ
きものだ。細木の師匠・安岡正篤師は細木に「生きているうちに自伝を出し
てはいけない、むしろ評価は歴史に委ねるべきだ」と諭したとのことだが、
将来これが「正史」とされかねないか、心配である。
また、今や誰もが気になる、安岡師と寝食を共にした時期のことには、安岡
師の遺族への配慮であろうか、この本ではほとんど触れられていない。それ
を目当てに買うと期待はずれに終わるので、それだけは要注意だ。


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